chie’s blog

ピース又吉直樹さん関連のライブ・本・ラジオ・テレビ等のことについて、好き勝手に書いています。

2018/11/25又吉直樹の朗読会@石川近代文学館(感想)

2018/11/25に石川近代文学館で行われた「又吉直樹の朗読会」。東京以外で行われた初めての朗読会。

母の日が近いので母のことを考えていたら、又吉さんがこの朗読会で読まれた「ぶんじゅくじゅんじゅう(?)」をなんとなく思い出したので、今更ではあるがその朗読会について書こうと思う。

客入れ音楽はハンバートハンバート。出囃子はnever young beach「あまり行かない喫茶店で」。出演者は又吉さん、グランジの五明さん、井下好井の好井さん。

又吉さんが朗読した作品は

  • ぶんじゅくじゅんじゅう(?)
  • 天使の話
  • 俺やで
  • 平凡の(な?)爆発

「ぶんじゅくじゅんじゅう」は当日会場に向かう新幹線の中で書いたのだそう!それを聞き会場も驚きに包まれていた。幼少期の家族での焼肉の思い出や、引っ越した実家で母に客扱いされたこと、「花火のぶんじゅくじゅんじゅう読んだよ。身体に気を付けてね」というようなメールが母から来たことなどを語ってくれた。

「天使の話」、私は2017/12/31の朗読会で初めて聴いたが、また聴けて嬉しかった。一番好きなんだけど、何故か言葉は殆ど覚えていない。頭の中には絵がはっきりと浮かぶ。またどこかで聴きたい。

「平凡の爆発」は4年前くらい(『火花』より前)に書いたのだそう。初めて聴いて、これまた映像がありありと思い浮かぶようなお話。不思議でリアルな世界観だった。

オープニングトークで、以前古井由吉さんとの対談の時「何もないということは、全てあるということです」と言われ救われたというよう話をしていた。途中、照明さんのミス?で一瞬会場が暗転するとすかさず「劇場がまばたきした」と又吉さん。素敵すぎる。いつかの実験の夜の、猿の杖を見せてくれた回を思い出す。

間のトークタイムで、一番好きな本は『人間失格』だけど、直近で一番面白かったのは『斜陽』、小説は再読が面白い、ということも言っていて再読を勧めていた。

五明さんが朗読をする前に彼の紹介として、又吉さんが彼のことを書いた『東京百景』の「夜の歌舞伎町」を朗読。大好きな『東京百景』を又吉さんの声で聴けるのは本当に贅沢だと思う。

又吉さんの朗読会は、ライブとはまた違った面白さがあって、自分の心が洗われるような、広くなるような、深くなるような、何とも言えない幸せな気持ちになれるので、ぜひ定期的に開催されることを期待している。

又吉さんの過去&今後の朗読会スケジュールについて書いた記事もります☟

2019/8/23又吉直樹の朗読会@名古屋中電ホール(申込詳細あり) - chie’s blog