又吉直樹 武田砂鉄『往復書簡 無目的な思索の応答』（感想、イベント情報）
又吉直樹と武田砂鉄の共著『往復書簡 無目的な思索の応答』（朝日出版社2019/3/15）は、東京新聞と中日新聞夕刊にて2016年8月～2018年1月の1年半にわたって交わされた往復書簡を書籍化したもの。すごく面白かった。何回か声を出して笑ってしまった。
又吉さんの著書『夜を乗り越える』(小学館2016/6/6)を読んで気になっていた、「今夜、あなたのおかげで生き延びれます」と送った相手が武田砂鉄さんだとわかって嬉しい。しかし、又吉さんに武田さんのネット記事を教えてくれた、又吉さんの「性格を知り尽くしている友人」（『夜を乗り越える』）は誰だろう？原さんか、難波さん、それとも同居していた児玉さん、向井さんかな、と勝手に想像。
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『劇場』に性描写がない理由についても語られていた。「小説になると人物の性格はいったん忘れて語られるもの」なのかという問いもとても興味深い。貴重なお話だった。
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読んでいて時折、喧嘩してるのかな、これは嫌味かな、と感じたけれど、勘違いだと信じたい。
武田砂鉄さんは「別冊カドカワ総力特集又吉直樹」(KADOKAWA2017/11/22)でも又吉さんの小説について論じている。「火花」「劇場」「東京百景」「夜を乗り越える」からの抜粋も多くて、太宰治「人間失格」にも触れていて、全部再読したくなる程興味深い内容だった。
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2019年5月17日(金)に新宿紀伊國屋ホールにて「往復書簡 無目的な思索の応答」刊行記念トークイベントが行われるので、行ったらまた書こうと思う。とても楽しみ。
チケットまだ取れるようです。詳細はこちら☟
