chie’s blog

ピース又吉直樹さん関連のライブ・本・ラジオ・テレビ等のことについて、好き勝手に書いています。

宮沢和史『留まらざること川の如く』朗読会イベント(ゲスト:又吉直樹)

2019/5/21 宮沢和史さんが、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて、ソロアルバム『留まらざること 川の如く』の発売を記念して朗読会&トークイベントを開催。なんとサプライズゲストとして又吉直樹さんが登場!トーク&歌詞の朗読をされたそう。又吉ファンとしては是非参加したかったな~。

ありがたいことに、J-WAVEのSTEP ONEという番組で23日12:30から、又吉さんのトークの一部始終を聴く事が出来た。radiko(ラジコ)タイムフリーで一週間聴けます。そのラジオで又吉さんがお話されていた部分を書き起こしてみた。

「本当に影響をすごく受けた方です。おめでとうございます30周年!」

「元々姉がすごくTHE BOOMのファンで、それまでも色んなバンドを聴いてたんですけど、THE BOOMを聴いた時に、音楽もそうですし言葉も、すごく自分の身体に馴染むというか浸透するというか、なんかすごくカッコよかったんですよね、そこからずっと聞き続けて。文学とか小説とかに出会う前に、まず宮沢さんの言葉に出会って、普通に僕達が日常で使ってる言葉とは違う、詩の言葉っていうのがあるんだっていう。表現とか常識とか道徳みたいな、いまいちしっくりこないことを、宮沢さんの言葉を経由して、なんとなく、世界ってもしかしたらこうなってるのかもなっていう風に、色んなことが腑に落ちたというか。もちろんそれは共感っていう言葉だけじゃなく、発見の連続やったんですけど、発見していく中にすごく共感できる部分があったんですよね。」

「(子供の頃、美しくないドロッとした世界には)日常で生きている中であんまり出会えないですし、大人たちも子供が相手だとあんまり露骨に出してくれないんで、大人の世界を覗くしかなかったんですよね。」

「宮沢さんの描く、ドロドロした部分と、美しい世界が描かれている部分とがあると思うんですけど、美しい世界を描いている中に、醜いものも美しいものもあって、色んな線が消えてるけど最後に残した一本に吸収されてる感じがするんで、幻想だけを言ってるんじゃなくて、現実も踏まえた上で言ってるからなおさら説得力がある、というのをすごく感じますね」

「『僕はもう歌手じゃないから』(『歌手』の歌詞)っていうのが、なかなか言えないですし、そういう状況になった方でも、すごくシンプルな言葉なんですけどこれは出ないし覚悟がいる言葉だと思うんですよね。「他人に古傷を見せなくてもいい」という言葉もあるんですけど、なんかその中に悲しみもある。荷が下りた、気が楽になった心境で描かれたと仰ってましたけど、ご本人ももしかしたら気付いてないところにそういう悲しみもあって、この表現が言ってる言葉の中に、違う響きが含まれているっていうのが言葉の面白いところやなと思ってて。宮沢さんの言葉でそれが発声されることに意味があると思うんです。僕は音楽的なことは全然わからないですけど、詞だけで読むとわからんけどそれが誰かの声にのったり音楽にのった時に「あこういうことか」てすごくわかることあるじゃないですか、そういう説明的じゃない何かが、言葉にならない感情みたいな部分が、音とか声で伝わってくるんやなと思ってて。声とか音楽との相性というか、その言葉をどんどん膨らませる音楽を、宮沢さんはずっと作ってこられたのかなと思いますね」

ラジオでこんなに又吉さんのお話が聴けるとは思わなかったので嬉しい。

又吉さん登場時にサッシャさんが言っていたけど、又吉さんは宮沢さんのコンサートのパンフレットに寄稿したこともあるんですね。

また、oricon newsによると又吉さんは「中学生のときに宮沢さんの写真を持って散髪屋さんに行って、『同じにしてください』って言ったら、『あなたの髪質では無理』と言われた」らしい。

イベント後半では、『留まらざること 川の如く』収録曲の歌詞を宮沢さんと又吉さんが交代で朗読。さらに、又吉さんに影響を与えた曲「ゲバラとエビータのためのタンゴ」の歌詞をお2人の掛け合いで読まれたそう。私は初めて聴いて、たしかに又吉さん好きそうだなと勝手に思った。

宮沢さん(THE BOOM)の曲はあまり聴いたことがなかったけれど、これを機に色んな曲を聴いてみたい。